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「フィナステリドやめてよかった」8つの理由。やめるタイミングや中断後の経過も解説

フィナステリド(プロペシア)はAGA治療の基本薬として広く用いられていますが、さまざまな事情でフィナステリドの服用を中止・中断することになり、「フィナステリドをやめてよかった」と感じる方もいます。

まさに今現在、服用中止を検討していて、「やめるべきかどうか(いつやめたらいいか)迷っている」という方も多いことでしょう。

この記事では、よくある「フィナステリド服用中止・中断の理由」を8つまとめて紹介し、服用をやめた場合の影響や、やめるタイミング、やめるべきかどうかの判断基準などについて、わかりやすく解説します。

フィナステリドの代わりとなる方法を探している方も多いかと思いますので、現在日本で利用できるフィナステリド以外のAGA治療法・薄毛対策についてもまとめておきました。今後の治療計画の参考としてご活用ください。

目次

「フィナステリドをやめてよかった(やめたい)」と思う8つの理由

フィナステリドを中止・中断する理由には、以下のようにさまざまなものがあります。

「フィナステリドをやめてよかった(やめたい)」と思う8つの理由
  • 理由1.長期服用しても薄毛進行が止まらない(長期服用で効果が下がった)
  • 理由2.治療費の経済的負担
  • 理由3.通院の手間や心理的ストレス
  • 理由4.「たたない(ED)」「精液量減少」「肝臓機能障害」などの副作用
  • 理由5.妊活のため
  • 理由6.フィナステリドよりも自分に合った薄毛対策を見つけた
  • 理由7.SNSやブログで悪い評判・レビュー・体験談を見て不安になった(「フィナステリドはやばい」「老ける」など)
  • 理由8.「薄毛を気にしない」という選択で生活の質が向上した

やめるべきかどうかの判断基準ややめるタイミングは、理由によって変わってきます。ここではまず、それぞれの理由の内実や背景を解説します。

理由1.長期服用しても薄毛進行が止まらない(長期服用で効果が下がった)

フィナステリドは毎日継続して服用することで徐々に薄毛進行抑制効果や育毛効果を発揮しますが、効果を実感し始めるまでの期間にはかなり個人差があります。そのため、なかなか効果が現れずに服用をやめてしまう方もいます。

薬のなかには、服用を続けるうちに身体に耐性がついて効きにくくなるものがありますが、フィナステリドでは耐性は生じません。しかし、AGAの進行度によっては長期服用するうちに効果が下がってくることがあり、フィナステリドを中止する理由となります。

理由2.治療費の経済的負担

AGA治療は自由診療で、健康保険が適用されず、治療費は全額自己負担となります。治療費はクリニックや治療プランによって異なり、かなり幅があります。

治療費の経済的負担
  • 対面診療のクリニックに通院する場合の治療費
    • 診察代+薬代で1ヶ月に7,000円~1万円程度
  • オンライン診療クリニックで購入する場合の治療費
    • 1ヶ月ごとの購入で4,000円程度~、1年分まとめての購入で1ヶ月あたり1,000円程度~

フィナステリドは長期的に飲み続ける必要があるので、相当の経済的負担がかかります。

経済的負担を重荷に感じて自分から服用をやめるケースだけでなく、家族からAGA治療への出費を反対されてやめざるを得ないケースもあります。

理由3.通院の手間や心理的ストレス

対面診療の場合、定期的に(毎月または数ヶ月に1回程度)通院が必要なので、面倒に感じる方は多いです。また、AGA治療はプライバシーに関わる問題なので、受診の度に受付スタッフや他の患者の目が気になったり、クリニックへの出入りを誰かに見られないか不安になったりして、心理的な負担を感じる方も少なくありません。

理由4.「たたない(ED)」「精液量減少」「肝臓機能障害」などの副作用

フィナステリドの服用で男性機能低下(性欲減退・ED・射精障害・精液量減少)の副作用が起こることがあります。発生頻度は、性欲減退が1~5%未満ED・射精障害・精液量減少が1%未満とされています。

そのほか、精液の質の低下、乳房肥大(女性化乳房)、抑うつ、めまいなどがまれに発生することがあります。内服薬は肝臓で代謝されるので、肝機能に障害を抱えている方はフィナステリドの継続服用が負担になる場合があります。

参考:医療用医薬品 : フィナステリド|KEGGデータベース

フィナステリドで生じる副作用は症状が軽く、服用をやめなくても自然に改善する場合がほとんどですが、なかには副作用のために服用を中止する方もいます。

理由5.妊活のため

フィナステリドの副作用で性行為がしにくくなったり、男性不妊症(精液の量・質の低下)が起こったりするケースがあるため、妊活のためにフィナステリドを中断する方もいます。

胎児への影響を考えて中断する場合もあります。フィナステリドは男子胎児の生殖器発育に悪影響を与える可能性があるため、女性の服用は禁止されていますが、パートナーの男性がフィナステリドを服用していると、精液を通して女性の身体にフィナステリドが入り込むことがあります。ごく微量なので胎児への影響はないとされていますが、念のため妊活中はフィナステリドを中断する男性もいます。

理由6.フィナステリドよりも自分に合った薄毛対策を見つけた

フィナステリドよりも高い薄毛進行抑制効果を持つとされるデュタステリドや、AGAがかなり進行した方にも適した自毛植毛術など、フィナステリドの代わりとなる薄毛対策がいくつか存在します。

自分にとってより効果的な治療法や体質に合った治療法に切り替えることで、満足度が高まるケースは少なくありません。

理由7.SNSやブログで悪い評判・レビュー・体験談を見て不安になった(「フィナステリドはやばい」「老ける」など)

Yahoo!知恵袋や5ch(旧2ch)などのSNS、各種ブログなどでは、AGAに関する話題も盛んに取り上げられ、さまざまな立場の人が多種多様な投稿をしています。

なかには、フィナステリドの副作用を過度に強調する投稿や、「フィナステリドを飲むと老ける」といった根拠のない噂、「フィナステリドはやばいからやめとけ」といった一方的な断定なども見られます。

こうした投稿を見てフィナステリドに対して強い不安を抱いてしまう方もいます。それだけで服用をやめるケースは少ないかもしれませんが、フィナステリドに対してマイナスのイメージを抱いていると、ちょっとした不調から副作用を疑ったり、服用を長期継続していこうという意志が弱まったりして、服用中止につながる可能性があります。

理由8.「薄毛を気にしない」という選択で生活の質が向上した

AGA治療では「完治」することはなく、薄毛進行を抑えたければ何らかの治療を一生続けていく必要があります。そういう意味ではAGA治療に終わりはありませんが、「薄毛を気にしない」「薄毛の自分を受け入れる」という選択をしてAGA治療から卒業し、より充実した人生を送る方もいます。

男性は40代後半や50代になると大半の人が薄毛になるので、20代や30代の頃に比べると「薄毛を気にしない」という選択がしやすくなります。若い方でも、薄毛の自分を受け入れ、薄毛に合ったヘアスタイルにして、前向きな人生を歩んでいる方がいます。

AGA治療を続けるにしても、やめるにしても、自分に合った生き方を見つけるのが幸福への鍵です。

フィナステリド(プロペシア)をやめるとどうなる?デメリットと注意点

フィナステリドをやめると実際にどのようなことが起こるのか、信頼性の高い医学情報をもとに解説します。

フィナステリド(プロペシア)をやめるとどうなる?デメリットと注意点
  • フィナステリドの効果はやめると消失
  • 他の治療法で抑えなければ再び薄毛が進行し、半年ほどで元の状態に。放置すればさらに悪化
  • フィナステリドをやめた後に「リバウンド」が起こる?
  • フィナステリドを途中でやめると再開した後の効果に影響する?
  • 副作用はフィナステリドをやめれば治まるケースがほとんど
  • 中止後も副作用が治まらない「ポストフィナステリド症候群」が存在する?

フィナステリドの効果はやめると消失

フィナステリドはAGAの原因を取り除く薬ではなく、薄毛の症状を抑える(出にくくする)薬です。フィナステリドをやめるとその効果は失われます。

【AGAによる薄毛進行の流れ】
【フィナステリドの働き】
  • 【AGAによる薄毛進行の流れ】
    • 毛は毛包(もうほう)という組織から生え、2~6年のあいだ成長し続け、いったん抜けた後にまた生える、というサイクルを繰り返している
    • 毛包には男性ホルモンと結合する受容体(じゅようたい)があり、テストステロン(男性ホルモンの一種)が結合すると、毛包の萎縮が引き起こされることがある
    • とくに、テストステロンが5α還元酵素の働きでDHTに変化してから受容体に結合すると、毛包の萎縮が進みやすい
    • 毛包の萎縮が進むとともに、毛の成長期が短くなっていき、毛の生え替わりも遅くなって、薄毛が進行する
  • 【フィナステリドの働き】
    • 5α還元酵素の作用をブロックして、テストステロンからDHTへの変化を防ぐ
    • その結果、毛包がこれ以上萎縮しにくくなる
    • 毛包が活性化して、毛の成長や生え替わりが促進されることもある

参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年度版)|日本皮膚科学会

フィナステリドを飲んでも薄毛の原因(5α還元酵素や男性ホルモン、受容体)が存在しなくなるわけではなく、その働きがブロックされるだけです。服用をやめれば再び薄毛の原因が自由に働き出してしまいます。

他の治療法で抑えなければ再び薄毛が進行し、半年ほどで元の状態に。放置すればさらに悪化

フィナステリドをやめると、遅くとも2週間後にはDHTの濃度が服用前のレベルに戻り、毛包の萎縮が起こりやすい状態になります。

参考:Finastride|National Library of Medicine(StatPearls)

その後の経過は個人差が大きいですが、フィナステリドだけを使用していた場合、服用中止後1ヶ月~半年ほどで頭髪の状態や抜け毛の量が服用前のレベルに戻ってしまう場合が多いようです。

そのまま他の治療法を用いずに放置すれば、薄毛がさらに悪化する可能性が高いです。

フィナステリドをやめた後に「リバウンド」が起こる?

ダイエットのための食事制限や運動をやめると、減っていた体重が急激に増えてダイエット開始前の状態に戻ってしまったり、開始前よりも太ってしまったりすることがよくあります。この現象を日本では「リバウンド」と呼ぶことが多いです(和製英語)。

ダイエットのリバウンドについては、「無理なダイエットによってかえって太りやすい身体になってしまうために起こる」とも言われます(医学的にはまだ十分に解明されていません)。

フィナステリドをやめた場合、服用開始前の状態に戻ってしまうという意味では「リバウンド」が起こりますが、「フィナステリドを服用したことで前よりも禿げやすくなったためにリバウンドする」ということはありません。

フィナステリドを途中でやめると再開した後の効果に影響する?

フィナステリドを中断したこと自体が、再開後の効果に影響するということはありません。しかし、中断していた期間が長いほど、5α還元酵素の働きや加齢などの影響で毛包の状態が悪化し、AGA治療薬が効きにくくなるということはあり得ます。

フィナステリドは薄毛の進行度が軽いうちに使用したほうが高い効果が期待できます。日本人男性523名を対象に、フィナステリドの服用開始から10年後までの経過を追跡した研究では、以下のような傾向が見られました。

フィナステリドは薄毛の進行度が軽いうちに使用したほうが効果が高い
  • AGA初期(軽度)の段階から服用した人→薄毛の改善度が高く、10年にわたって改善傾向が持続
  • AGA中期(中等度)の段階から服用した人→最初の数年は薄毛がかなり改善するが、やがて効果が頭打ちになり、その後はあまり変化しない
  • AGA後期(重度)の段階から服用した人→最初の1、2年は少し改善するが、それ以降はまた薄毛が悪化傾向となる

参考:Long-term (10-year) efficacy of finasteride in 523 Japanese men with androgenetic alopecia|OAT

したがって、フィナステリドを再開する気になったらなるべく早く再開するのが得策です。

副作用はフィナステリドをやめれば治まるケースがほとんど

フィナステリドで生じた副作用は、服用をやめなくても時間とともに自然に治まることが多いです。服用中は治まらなかった場合でも服用をやめれば治まるのが普通です(服用中止後すぐには治まらなくても、数週間ほどで症状が消失)。

しかしなかには、服用中止から数ヶ月、数年たっても男性機能低下(性欲減退・ED・射精障害)が続くケースもあるようで、それがフィナステリドの成分によるものなのか、心理的な影響によるものなのか、論争になっています。

中止後も副作用が治まらない「ポストフィナステリド症候群」が存在する?

フィナステリドの服用を中止しても副作用が続く現象を「ポストフィナステリド症候群」と呼びます。この現象については、以下のように相反する研究結果があり、論争が続いています。

ポストフィナステリド症候群
  • インタビュー研究では、フィナステリド中止後、男性機能低下が数ヶ月~数年も続いているという人が報告されている
  • 一方のグループにフィナステリドを投与し、別のグループには偽薬(見た目や味は同じだが薬効成分が入っていない錠剤)を投与して、4年間の経過を比較した大規模な臨床研究では、服用中止後も男性機能低下が長期間持続したケースは偽薬を投与したグループのほうが多かった

参考:Finasteride and Dutasteride for the Treatment of Male Androgenetic Alopecia: A Review of Efficacy and Reproductive Adverse Effects|Georgetown Medical Review

薬効成分が入っていない偽薬でも、効くと思って飲めば、薬と同様の改善効果が現れることがあります(プラセボ効果)。また、副作用の説明を聞いてから服用すると、副作用が気になるあまり、本物の薬と同様の副作用が実感されることがあります(ノセボ効果)。そのため、薬の効果や副作用を調べる研究では、本物の薬と偽薬を別々のグループに投与して比較することが重要です。

もしフィナステリドの成分によって「ポストフィナステリド症候群」が引き起こされるなら、Bの研究で本物を投与されたグループのほうが副作用の長期持続を多く経験するはずです。結果はその反対なので、心理的な影響(ノセボ効果)が大きいと考えられます。

とはいえ、まだ十分に決着がついたとは言えず、研究が続けられています。

フィナステリド(プロペシア)の中止・中断を検討すべき場合とやめるタイミング

ここでは、服用の中止・中断を決める判断基準と、やめる場合のタイミングについて解説します。

フィナステリド(プロペシア)の中止・中断を検討すべき場合とやめるタイミング
  • 効果が出ない場合→最低6ヶ月は継続してから検討、他の脱毛症が疑われる場合はすぐに相談
  • 副作用が続く場合、重い副作用が出た場合→すぐに医師に相談して中断・中止を検討
  • 男性不妊症の方が妊活する場合→医師と相談して中断を検討
  • 他のAGA治療法を試す場合→医師と相談して中止を検討
  • フィナステリドをやめるスピード(一気にやめる・段階的に減薬する)

効果が出ない場合→最低6ヶ月は継続してから検討、他の脱毛症が疑われる場合はすぐに相談

フィナステリドは適正量(0.2mg~1mg程度)を毎日継続して服用する必要があります。毎日きちんと服用しても効果が実感されない場合、以下の可能性が考えられます。

毎日きちんと服用しても効果が実感されない場合
  • まだ十分な期間継続していない
  • AGAが進行しすぎていて、フィナステリドが効きにくい
  • 遺伝的な体質により、フィナステリドが効きにくい
  • AGA以外の脱毛症(円形脱毛症や甲状腺機能障害による脱毛症など)

フィナステリドの効果を実感するまでには、通常6ヶ月程度の継続服用が必要で、人によっては1年ほどかかることもあります。Dが疑われる場合を除き、最低6ヶ月は服用を続けてみて、それでも効果が実感できない場合は医師に相談し、中止や他の治療法への転換を検討してください。

男性のAGAでは、おでこの生え際やつむじ周辺から徐々に髪が薄くなり、前頭部や頭頂部に薄毛がゆっくりと広がっていくのが特徴です。以下のように、これとは違うパターンで脱毛が生じている場合は、すぐに医師に相談してください。

医師に相談
  • 急に毛がごっそりと抜け落ち、完全に無毛でツルツルした地肌が現れる→円形脱毛症の可能性(円形・楕円形の脱毛だけでなく、帯状の脱毛や全体的な脱毛もある)
  • 頭髪全体が同時に薄くなって、全体的なボリュームが減っていく(体毛も薄くなる)→甲状腺機能障害による脱毛の可能性

副作用が続く場合、重い副作用が出た場合→すぐに医師に相談して中断・中止を検討

副作用がしつこく続いている場合や、重い副作用が生じた場合は、すぐに医師に相談してください。

副作用を抑える薬を併用して様子を見たり、フィナステリドの用量を減らしたりすることで状況が改善し、フィナステリドを継続できる場合もあります。

男性不妊症の方が妊活する場合→医師と相談して中断を検討

男性不妊は、以下の原因で子供ができにくくなる症状です。

男性不妊症
  • 造精機能障害:精子の量や質の低下
  • 性機能障害:性欲減退、ED(たたない・中折れする)、射精障害(射精できない・いきにくい)
  • 精路通過障害:精液の通り道が詰まったり欠損したりして、精子が体外に出ない

参考:男性不妊症診療ガイドライン2024年版|日本泌尿器科学会

男性不妊症の方がフィナステリドを服用すると、副作用でAやBの症状が悪化することがあります。医師と相談し、妊活中はフィナステリドを中断するか、副作用への対策をしたほうがよいでしょう。

不妊症でない男性がフィナステリド(AGA治療用の0.2mgや1mg)を服用し続けてもAの副作用が出る可能性は非常に低く、Bの副作用もまれです。

参考:Finasteride and Dutasteride for the Treatment of Male Androgenetic Alopecia: A Review of Efficacy and Reproductive Adverse Effects|Georgetown Medical Review

他のAGA治療法を試す場合→医師と相談して中止を検討

フィナステリドよりも自分に合った治療法(より高い効果が期待できる方法や副作用リスクが低い方法など)に切り替えたいと思ったら、思い立った時点で医師に相談してください。早期に適切な判断をすることで、よりよい結果が期待できます。

フィナステリドをやめるスピード(一気にやめる・段階的に減薬する)

フィナステリドを急にやめても、身体に危険な症状が起こることは考えにくいですが、フィナステリドの効果は急速に失われていきます。

フィナステリドとデュタステリドは基本的な働き方や服用方法が同じなので、すぐに切り替える(次の日からフィナステリドの代わりにデュタステリドを服用する)ことが可能です。効果を低下させずに移行できます。

デュタステリド以外の治療法に切り替える場合や、副作用のために服用を中止する場合、一気にやめずに、まずは減薬(例えば1mg錠を0.2mg錠に変更)して様子を見るという選択肢もあります。

いずれにしても、医師と相談してから決定してください。

フィナステリド(プロペシア)をやめないほうがいい場合、やめなくてもいい場合

以下の場合は、フィナステリドをやめずに継続する選択肢も十分に考えられます。早まって決めずに、他の可能性をじっくり検討してください。

フィナステリド(プロペシア)をやめないほうがいい場合、やめなくてもいい場合
  • まだ医師に相談していない場合(SNSの情報だけで決めようとしている場合など)
  • 個人輸入代行サイトで入手したフィナステリド(フィンペシア・プロスカーなど)で問題が出た場合
  • 【効果が出ないのが理由の方】まだ十分に継続していない場合やミノキシジルを併用していない場合
  • 【治療費・通院の負担が理由の方】対面診療を利用中で、まだオンライン診療を検討していない場合
  • 【副作用が理由の方】症状が軽微の場合や副作用への不安だけが強い場合
  • 【妊活が理由の方】男性不妊症ではない(男性機能に問題がない)場合

まだ医師に相談していない場合(SNSの情報だけで決めようとしている場合など)

SNSの投稿や人から聞いた噂話などは医学的に見て偏った情報である場合が少なくなく、それだけを参考にして服用を中止するのはおすすめできません。

また、医療機関以外(個人輸入代行サイトなど)でフィナステリドを入手して使用し、効果が出ないためAGA治療をあきらめてしまう人がいますが、これも問題です。

フィナステリドを始めるときもやめるときも、医師に相談してからにしましょう。

個人輸入代行サイトで入手したフィナステリド(フィンペシア・プロスカーなど)で問題が出た場合

個人輸入代行サイトでは海外製のさまざまなフィナステリドが取り扱われており、安い値段で手軽に治療薬が入手できます。しかし、個人輸入代行サイトを通して入手できる治療薬には、かなりの割合で偽造薬が混ざっている可能性があります。

偽造薬は3つのタイプに分けられます。

偽造薬は3つのタイプ
  • フィナステリドの成分が表記より少ない(またはまったく入っていない)
  • フィナステリドの成分が表記より多い
  • フィナステリド以外の薬や違法薬物、異物が入っている

Aでは効果が出ず、B・Cでは重大な副作用や健康被害が生じる危険があります。個人輸入代行サイトで入手したフィナステリドで「効果が出ない」「副作用がきつい」などの問題が生じた場合、医師に相談し、以後は医療機関で処方してもらうようにしてください。

【効果が出ないのが理由の方】継続期間が不十分、低用量、ミノキシジル併用なしの場合

まだ6ヶ月間継続していない場合は、あきらめずに服用を続けてみてください。6ヶ月以上継続しても効果が見られない場合は医師に相談し、対応を検討してください。人によっては、1年くらい継続してやっと効果が出ることもあります。

AGA治療には1日0.2mg~1mg程度のフィナステリドが用いられます。現在0.2mgを使用していて効果が不十分の場合、副作用に問題がなければ1mgに増量するという選択肢があります。

AGAの進行度や体質によっては、フィナステリドだけでは十分に効果が感じられないことがあります。ミノキシジルを併用すると両方の薬の効果がうまく引き出されて望ましい結果になる場合が多いので、まだミノキシジルを試していない方は併用してみることをおすすめします。

【治療費・通院の負担が理由の方】対面診療を利用中で、まだオンライン診療を検討していない場合

オンライン診療はビデオ通話で診察を受け、自宅などに治療薬を配達してもらうサービスです。対面診療よりも治療費がかなり安く、手軽に治療薬を入手でき、プライバシーも守りやすいです。

対面診療で治療費や通院の負担を重く感じている方には、オンライン診療をおすすめします。とくに長期の定期配送プランが安く、「フィナステリド+ミノキシジル内服薬」のセットもお得です。

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【副作用が理由の方】症状が軽微の場合や副作用への不安だけが強い場合

フィナステリド自体が原因で起こる副作用は、最初の1年に見られることが多く、それ以降はあまり起こりません。

参考:Finasteride and Dutasteride for the Treatment of Male Androgenetic Alopecia: A Review of Efficacy and Reproductive Adverse Effects|Georgetown Medical Review

現在副作用が続いていても、近い将来には治まる可能性が高いので、症状が軽微なら、服用を続けてみるという選択肢もおすすめできます。

また、副作用への不安が強いと、不安自体が原因となって男性機能低下などの副作用を引き起こすことがあります。自分だけで考えていると、悪い情報ばかり集めて不安が募りやすいので、自分が抱いている不安について医師にじっくり相談してみることをおすすめします。

【妊活が理由の方】男性不妊症ではない(男性機能に問題がない)場合

男性不妊症でない方が1日1mg程度のフィナステリドを服用しても造精機能低下(精液の量・質の低下)を発症することは考えにくいので、性欲や勃起・射精が正常ならば、妊活のためにフィナステリドを中断する必要はないでしょう。

性欲減退・ED・射精障害の副作用もまれですが、もし妊活に影響するようなら医師に相談してください。フィナステリド自体ではなく副作用への不安が原因となるケースもあり、その場合は不安を取り除けば妊活中も問題なくフィナステリドを服用できるでしょう。

フィナステリド(プロペシア)以外のAGA治療法・薄毛対策

最後に、フィナステリドの代わりとなる治療法・対策についてまとめておきます。

フィナステリド(プロペシア)以外のAGA治療法・薄毛対策
  • デュタステリド|フィナステリドでは効果が不十分な方に
  • ミノキシジル|AGA初期の方やフィナステリド・デュタステリドと併用する方に
  • 自毛植毛|薄毛がかなり進行した方に
  • 増毛・ウィッグ|手術なしで即座に増量したい方に
  • レーザー治療|AGA初期~中期で、内服薬の副作用を避けたい方に
  • メソセラピー|他の治療法では効果が不十分な方、他に希望する治療法がない方に
  • 生活習慣改善・サプリメント服用|他の治療法のサポート役として

デュタステリド|フィナステリドでは効果が不十分な方に

AGAの原因となる5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があります。フィナステリドはⅡ型にだけ効き、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方に効きます。したがって、デュタステリドの方が高い効果が期待できます。

フィナステリドを十分な期間継続しても効果が実感できなかったケースでは、デュタステリドは最も基本的な代替手段となります。基本的な働きや服用方法が同じなので、次の日からでも切り替えられます。

なお、ジェネリックのフィナステリドと先発品のプロペシアは効果が同等なので、ジェネリックと先発品を取り替えても、効果の向上は期待できません。

ミノキシジル|AGA初期の方やフィナステリド・デュタステリドと併用する方に

ミノキシジルは毛包に直接働きかけて細胞増殖やタンパク質合成を促進し、血管を拡張して毛包への栄養補給を助けます。こうした作用(育毛・発毛効果)により、毛がより太く長く成長し、毛の生え替わりがスムーズになります。

フィナステリドやデュタステリドは薄毛進行の抑制・予防が中心で、育毛・発毛効果は限定的です。ミノキシジルと併用することで、より高い治療効果が期待できます。

生え際が気になり始めたばかりで、薄毛進行がまだゆっくりしている間は、ミノキシジルだけでも十分に薄毛が改善する可能性があるので、フィナステリドからミノキシジルへの切り替えもおすすめできます。

ある程度進行したAGAで、フィナステリドだけでは効果が不十分な場合は、フィナステリドにミノキシジルをプラスするか、デュタステリドとミノキシジルを併用するのがおすすめです。

自毛植毛|薄毛がかなり進行した方に

AGAでは前頭部や頭頂部の髪が徐々に失われていきますが、後頭部や側頭部の髪は薄毛になりにくく、最後まで残ることが多いです。自毛植毛では、薄毛になりにくい後頭部・側頭部から頭皮を採取して、薄毛部位に移植します。

自分の頭皮を移植するため、移植の拒絶反応が起こらずに頭皮組織が生きたまま定着しやすく、成功率が高いです。合成繊維の人工毛を使う植毛術もありますが、定着率が悪く、副作用のリスクが高いため、おすすめできません。

自毛植毛には以下のようなメリット・デメリットがあります。とくにAGA後期の方やAGA治療薬が効きにくい体質の方におすすめできます。

自毛植毛のメリット
  • 生きて定着した頭皮は通常の頭皮と同じように働き、毛が自然に生え替わるので、特別なメンテナンスは不要
  • AGA治療薬が効きにくい場合でも有効
自毛植毛のデメリット
  • 一度にまとまった治療費がかかる
  • 頭皮を採取した部位(後頭部など)に傷跡が残る
  • 移植された頭皮の毛はいったん抜け落ち、再び生えそろうまで数ヶ月~半年程度かかる
  • 採取できる頭皮には限りがあるので、脱毛があまりに広範囲にわたっていると十分に植毛できないことがある
  • 移植した頭皮以外の前頭部・頭頂部の毛は薄毛になりやすいので、フィナステリドやデュタステリドで予防しないと、さらなる植毛手術が必要になる恐れがある

増毛・ウィッグ|手術なしで即座に増量したい方に

フィナステリドなどのAGA治療薬では十分な効果を得るまでにかなり時間がかかりますが、増毛やウィッグ(かつら)なら、外科手術なしで即座に髪を増やすことができます。

増毛は少量の毛束を自毛に結びつけて固定する施術です。ウィッグは土台にまとまった量の毛が植え付けられている製品で、これをピンなどで頭に固定します。土台を自毛に編み込むタイプやシートを頭皮に接着するタイプもあります(これらは「増毛」と呼ばれることもあります)。

数種類の固定方式があり、それぞれメリットとデメリットがあります。

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固定方式メリットデメリット
結毛式(増毛)自毛に少しずつ毛束を結びつける方式なので、仕上がりが自然蒸れにくく、頭皮トラブルが起きにくい1~2ヶ月に1回程度のメンテナンスが必要
広範囲の増毛はかなりコストが高い

ある程度自毛がないと使えない
編み込み式(ウィッグ/増毛)自毛に糸を編み込んで作った土台に多量の毛を固定するので、広範囲でも比較的コスパがよい
蒸れにくく、頭皮トラブルが起きにくい
1ヶ月に1回程度のメンテナンスが必要
ある程度自毛がないと使えない
シート式(ウィッグ/増毛)毛を埋め込んだシートを頭皮に貼り付ける方式なので、自毛がない部位にも使える2~3週間に1回程度の張り替え・メンテナンスが必要
体質によっては頭皮トラブルが起きやすい
着脱式(ウィッグ)ピンや金具で自毛に固定するので、自分で付け外しが可能
他の方式よりメンテナンスが楽
突風などで力が加わると、ずれたり外れたりしやすい
生え際が不自然になりやすい

レーザー治療|AGA初期~中期で、内服薬の副作用を避けたい方に

レーザー治療はAGAの新しい治療法で、フィナステリドなどの治療薬が効きにくい方でも効果が得られる可能性があります。また、副作用のリスクが低いので、副作用で治療薬が利用しにくい方にも適しています。

AGAのレーザー治療には「フラクショナルレーザー方式」と「低出力レーザー方式(LLT)」があります。

アメリカでは両方式がかなり普及してきており、FDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を取得した家庭向け低出力レーザー機器も販売されています。

主にAGA初期~中期の方を対象に臨床研究が行われており、レーザー治療単独でも効果が期待できますが、ミノキシジルなどを併用すると一層効果的とされています。

参考:Laser-assisted Hair Regrowth: Fractional Laser Modalities for the Treatment of Androgenic Alopecia|National Library of Medicine(PRS Global Open)
参考:A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials of United States Food and Drug Administration-Approved, Home-use, Low-Level Light/Laser Therapy Devices for Pattern Hair Loss|JCAD

日本では低出力レーザーはまだ普及しておらず、いくつかのクリニックでFDA認可済みのフラクショナルレーザー「Folix」が提供されています。

メソセラピー|他の治療法では効果が不十分な方、他に希望する治療法がない方に

メソセラピーは治療薬や成長因子を頭皮に注入する治療法です。注射針で注入する方法と、針を使わない方法(加圧噴射式など)があります。

毛包周辺に直接薬剤を注入できるので、外用薬を頭皮に塗布するよりも効率的で、薬剤が長く患部にとどまるとされています。治療薬だけでなく、細胞増殖を促す成長因子なども注入できます。

将来的には有望な方法とされますが、治療法として医学的に十分定まっていない部分があり、悪性腫瘍や永続的な脱毛などの深刻な副作用が生じた例も報告されています(施術と副作用の関連は未解明)。

参考:Systematic review of mesotherapy: a novel avenue for the treatment of hair loss|Taylor & Francis(Journal of Dermatological Treatment)

他の治療法が効かなかった場合には検討する価値があるでしょう。リスクについて医師から十分に説明を受け、納得してから施術を受けるようにしてください。

生活習慣改善・サプリメント服用|他の治療法のサポート役として

毛の成長には十分な栄養が必要です。栄養改善だけでAGAの薄毛が目に見えて改善することは期待できませんが、必要な栄養を補うことでAGA治療薬の効果を高められる可能性があります。

基本的に、バランスのよい食事をとっていればそれで十分です。髪の成長に関係する栄養素(ビタミンD・ビタミンB・鉄分・亜鉛・銅・セレンなど)が不足している場合は、サプリメントで補うのもよいでしょう。

肥満やメタボ、喫煙は動脈硬化を引き起こし、髪の細胞への栄養補給をさまたげる恐れがあります。食生活改善とともに、運動・禁煙も心がけてください。

なお、頭皮環境改善のためにマッサージやブラッシングが推奨されることがありますが、こうしたケアで薄毛が改善するとは考えにくいです。過剰なケアでかえって頭皮を傷めることがあるので、注意してください。

まとめ|フィナステリド中止は医師と相談後に。費用・通院が問題ならオンライン診療がおすすめ

フィナステリドを中止・中断する理由にはさまざまなものがあり、実際に服用をやめるべきかどうかは個々の状況により異なります。やめるタイミングや代替方法への切り替えについても、いろいろと考慮すべき点があります。自分ひとりで決めてしまわず、まずは医師に相談しましょう。

治療費や通院がネックになっている場合は、オンライン診療を利用することで問題が解決できることがあります。オンライン診療を利用したことがない方は、ぜひチェックしてみることをおすすめします。

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