
インプラント治療は多くの歯科医院で行われていますが、どこに相談すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は「専門医」「認定医」といった学会資格に注目し、それぞれの違いや、歯科医院選びの判断材料として知っておきたいポイントを整理します。
まずは、こうした資格を運用しているインプラント専門学会について確認しておきましょう。
目次
■日本口腔インプラント学会とは?
国内で規模の大きいインプラント専門学会が、日本口腔インプラント学会(JSOI)です。この学会では、インプラント治療に関する知識・技術の向上を目的に、独自の認定制度を設けています。
資格は、以下のような段階で構成されています。
- 認証医:基礎的な研修と学会活動を修了
- 専門医:一定数以上の症例経験と筆記試験をクリア
- 指導医:他の歯科医師を教育できるレベルの知識と実績
これらの資格を得るには、継続的な学術活動や症例報告が求められます。つまり、こうした資格を持つ歯科医師は、日々の診療に加えて、専門的なトレーニングを積み重ねているのです。
■国際口腔インプラント学会・ドイツ口腔インプラント学会とは?
日本国内では、海外のインプラント学会から認定を受けた歯科医師も少なくありません。
代表的なものに「国際口腔インプラント学会(ICOI)」と「ドイツ口腔インプラント学会(DGZI)」があります。
これらの学会では、研修実績や症例数に応じて、段階的な認定制度を設けています。
【ICOIの資格例】
- フェロー(Fellow):基礎的な症例経験と教育課程の修了
- マスター(Master):より高度な治療経験と学術活動実績
- ディプロマ(Diplomate):専門的知見を持ち、他者を指導できるレベル
【DGZIの特徴】
ドイツで設立された歴史あるインプラント学会で、日本でも講習会や認定制度を通じて系統的に学べる仕組みがあります。
資格の有無だけで治療の良し悪しを判断するのは適切ではありませんが、これらの資格は、国際的な教育体制で学んだ実績を示す一つの指標となります。
■専門医・認定医がインプラント治療を行うメリット
資格を持つ歯科医師がインプラント治療を担当することには、いくつかの「医院選びの目安」になる点があります。
認定や専門医制度には「一定以上の経験と継続的な研鑽を積んでいる証」という側面があります。
主なメリットは以下の通りです。
- 判断力と治療計画の精度
- 多くの症例を経験しているため、骨の状態や噛み合わせなどを的確に診断しやすい
- トラブル対応の引き出しが多い
- 予期せぬ状況にも対応できる選択肢や知識を持っていることが多い
- 新しい知識・技術にアップデートされている
- 学会や講習会を通じて、インプラント治療に関する情報を定期的に見直している
インプラント治療は、術前の診査・診断から手術、メンテナンスまで長く続きます。
こうした資格は、どの歯科医師に相談するかを検討するときの材料のひとつとして役立ちます。
■インプラント治療を受ける歯科医院選びのポイント
インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶとき、学会資格の有無はあくまで参考情報のひとつにすぎません。実際には、設備・診断・治療方針なども含めて総合的に判断することが大切です。
以下のようなポイントは、資格と並んで確認しておきたい要素です。
- CTやガイドを使った精密な検査・診断が行えるか
- 治療のメリット・デメリットを丁寧に説明してくれるか
- 複数の治療法(ブリッジ・入れ歯など)を提案してくれるか
- 術後のメンテナンス体制が整っているか
- 院内が衛生的で清潔に保たれているか
治療は長期にわたるため、歯科医師やスタッフとの相性や通いやすさも重要な視点です。こうした基本的な体制にも目を向けることで、納得のいく選択がしやすくなります。
■インプラント治療はどの歯医者で? まずはご相談ください
インプラント治療は、歯科医師であれば誰でも実施できます。一方で、外科手術を伴う専門的な治療である以上、「どの歯科医院で、誰に相談するか」が経過や満足度に影響することがあります。
学会の専門医・認定医は、一定以上の研修や症例経験を重ねた歯科医師の目安となるものです。そのほか、設備や説明のわかりやすさ、アフターケアの体制とあわせて、信頼できるクリニックを選ぶ材料のひとつとして活用してみてください。
だいご歯科では、学会資格を持つ歯科医師が、一人ひとりのお口の状態やご希望を伺いながら治療方法を提案します。インプラント治療に不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。


