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AGAの初期脱毛がひどい時の見分け方と正しい乗り越え方

AGA治療の初期脱毛がひどいときの見分け方を解説する記事の見出しイラスト。スマホで治療の経過を見返す男性と、量・質・期間という3つの目安

今朝、排水溝にたまった毛を見て、今日の分を飲むかどうか迷っているなら、先に確認したいのは抜け毛が「いつから増えたか」と「どれくらい続いているか」です。

治療を始めた直後に抜け毛が増えるのは、多くは薬が作用する過程で起こる一時的な変化です。ただし、増加が3ヶ月以上続く場合や、頭皮の赤み・境界のはっきりした脱毛斑を伴う場合は、別の原因も考えます。

今の抜け毛が正常な範囲かどうかを最終的に判断するのは診察です。自分でできるのは、次の受診で医師に伝えられる材料をそろえておくことです。

この「いつから・どれくらい」は、抜け毛を見るときの量・質・期間のうち、期間にあたります。3つとも次の章で見ていきます。

目次

初期脱毛によるひどい抜け毛の多くは治療薬が作用する過程で起こる一時的な変化

AGA治療を開始した際に起こるひどい抜け毛は、多くがヘアサイクルの切り替わりに伴う一時的な変化です。

初期脱毛によるひどい抜け毛の多くは治療薬が作用する過程で起こる一時的な変化
  • フィナステリドは抜け毛を抑える働きが中心の薬
  • ミノキシジルは初期脱毛の量が多い傾向がある

それぞれについて解説します。使っている薬によって、抜け毛の出方には違いがあります。

フィナステリドは抜け毛を抑える働きが中心の薬

フィナステリドは、脱毛の原因となる男性ホルモンの働きを抑える薬です。

服用を始めると、休止期にとどまっていた毛包が成長期に切り替わり、押し出される形で古い毛が抜けることがあります

AGA治療を始めたときに抜け毛が増える流れを3段階で示した図。休止期の古い毛が残っている状態から、新しい毛が古い毛を押し出すまで

初期脱毛で抜けるのは、すでに休止期に入っていた毛が中心です。多くは2〜3ヶ月ほどで落ち着き、その後に産毛が見られることもあります。

フィナステリドは、ミノキシジルのように発毛を促す薬とは役割が異なります。そのため、初期脱毛にほとんど気づかないまま治療を続けられる人も一定数います。

ミノキシジルは初期脱毛の量が多い傾向がある

ミノキシジルは発毛促進の作用により古い髪を押し出す力が強いため、初期脱毛の量が多い傾向があります。

ミノキシジルでは、治療開始から数ヶ月たって抜け毛が再び増える、という説明を見かけます。ただし、診療ガイドラインにも、初期脱毛を調べた研究にも、この2回目の増加を裏づける記述は見当たりません。

否定されているわけでもありません。時期の離れた抜け毛の増加に気づいたときは、自己判断で薬を変えずに処方元のクリニックへ相談してください。

初期脱毛が正常範囲かは【量・質・期間】の3つを見る

初期脱毛が正常な範囲かどうかを考えるときは、抜け毛の「量・質・期間」の3つを見ます。

初期脱毛が正常範囲かは【量・質・期間】の3つを見る
  • 【量】普段の2~3倍程度なら正常範囲内
  • 【質】太くて長い毛ばかりが抜けるなら別の原因を疑う
  • 【期間】通常は1〜3ヶ月で落ち着く

この3つは、いま起きている変化を書き留めておくための目安です。当てはまるかどうかで治療を続ける判断まではできないため、迷ったときは処方元のクリニックに連絡してください。

【量】普段の2~3倍程度なら正常範囲内

健康な状態でも1日に50〜100本は自然に抜けます。AGAを発症した方はさらに抜け毛が多く、初期脱毛時は普段の2~3倍ほど抜ける可能性があります。

参考元:American Academy of Dermatology「Do you have hair loss or hair shedding?」(1日に抜ける本数の目安)

初期脱毛の時期の抜け毛の量の目安を比べた図。健康な状態では1日50〜100本、初期脱毛の時期はその2〜3倍

本数を数える必要はありません。見ておきたいのは、シャンプーのときに手に絡む毛や排水溝のたまり方が、いつから、どのくらい変わったかです。同じ条件で見比べておけば、診察で見せるだけで済みます。

また、不安な方は抜け毛の量を写真に残しておくと、普段と初期脱毛の時期とで比較しやすく重要な判断材料になります。

【質】太くて長い毛ばかりが抜けるなら別の原因を疑う

抜けた毛が太くて長いものばかりか、細く短い毛が混じっているかを見ておきます。ここは治療の成否を判定する基準ではなく、別の原因に気づくための手がかりです。

AGAの影響で髪が十分に成長できず、細く短くなることを「軟毛化(ミニチュア化)」と呼びます。ただし、抜けた毛の太さから治療の成否を判断する方法は、診療ガイドラインにも米国皮膚科学会の解説にも示されていません

太くて長い健康そうな毛ばかりが抜けている場合は、初期脱毛だけでは説明がつかないことがあります。

抜け毛の原因や見分け方について正常な抜け毛と異常な抜け毛の違いの記事で詳しく解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。

【期間】通常は1〜3ヶ月で落ち着く

初期脱毛は治療開始2週間ほどで始まり、3ヶ月程度で落ち着くことがほとんどです。古い毛が抜け落ちて新しい毛が生え揃うまでの経過の目安は以下のとおりです。

スクロールできます
治療開始からの経過状態
2週間〜1ヶ月抜け毛が増え始める
1〜2ヶ月目抜け毛のピーク
3ヶ月目以降徐々に抜け毛が減る
産毛が生える
AGA治療の初期脱毛が落ち着くまでの目安を3段階で示した図。2週間〜1ヶ月で増え始め、1〜2ヶ月目がピーク、3ヶ月目以降は徐々に減る

2%または5%のミノキシジル外用薬を使った49名について、24週分の診療記録をさかのぼって調べた研究では、抜け毛が一時的に増えたのは最初の12週でした。内服薬については調べられていません。

参考元:Whether the transient hair shedding phase exist after minoxidil treatment and does it predict treatment efficacy? A retrospective study in androgenetic alopecia patients – PubMed

抜け毛の増加が3ヶ月以上続く場合は、自己判断せず医師に相談してください。

初期脱毛では説明がつきにくい抜け毛

治療を始めた時期と抜け毛が増えた時期でつじつまが合わないときや、頭皮の症状を伴うときは、初期脱毛以外の原因も考えます。円形脱毛症の診療ガイドラインは、脱毛を起こす病気を見分ける手がかりとして、経過・伴う症状・脱毛の広がり方を挙げています。

初期脱毛では説明がつきにくい抜け毛
  • 治療の開始時期と経過が合わない
  • 頭皮に赤み・フケ・かさぶたを伴う
  • 脱毛の広がり方がAGAと違う

原因を見分けるのは診察の仕事です。ここで挙げるのは、受診したときに医師へ伝えるための材料です。

治療の開始時期と経過が合わない

AGAそのものは、生え際や頭頂部という決まった部位で年単位でゆっくり進みます。日本人男性では20歳代後半から30歳代にかけて目立ち始め、40歳代以降に進行しきった状態になると診療ガイドラインに記されています。

治療を始めた時期と抜け毛が増えた時期が離れている場合や、増加が何ヶ月も続いている場合は、別の原因が隠れていることもあります。いつから増えたのか、どれくらい続いているのかを書き留めておくと、受診のときにそのまま伝えられます。どのくらい続いたら相談するかの目安は、後半の「医師へ相談した方がいい判断基準」で確認してください。

参考元:日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版』(AGAの進み方についての説明)

頭皮に赤み・フケ・かさぶたを伴う

抜けている部分に赤みや鱗屑(フケ)、かさぶたがあるかどうかは、原因を分けるときに医師が見る点の1つです。円形脱毛症の診療ガイドラインも、こうした炎症の所見や薬の使用歴を見分けの手がかりに挙げています。

頭皮の症状が出た日と、薬を塗っている場所をメモしておくと、診察で伝えやすくなります。赤みやかゆみが出たときの相談の目安も、同じ章で扱っています。

参考元:日本皮膚科学会『円形脱毛症診療ガイドライン2024』(脱毛を起こす病気の見分け方)

脱毛の広がり方がAGAと違う

円形脱毛症は、典型的には境界のはっきりした円形から類円形の脱毛斑として現れます。生え際や頭頂部から少しずつ薄くなるAGAとは、抜け方が違います。

ただし、大きさや形だけでは判断できないため、気づいた時点の写真を残しておいてください。脱毛斑に気づいたときの相談の目安は、後半の判断基準の章にまとめています。

抜け毛の原因や見分け方は正常な抜け毛と異常な抜け毛の違いの記事でも解説しています。

初期脱毛がひどい時期を乗り切るための方法と心構え

初期脱毛がひどいと感じてしまうと精神的に辛いですが、正しい対策と心構えがこの時期を乗り切るために大切です。

以下のような対策を知っておくと不安やストレスを溜めずに治療を進められます。

初期脱毛がひどい時期を乗り切るための方法と心構え
  • 自己判断で服薬を中止しない
  • 洗髪とドライヤー時は爪を立てない
  • 飲酒や喫煙を控える
  • 増毛スプレーや帽子を活用する
  • 写真で見た目の変化を記録する

過度なストレスや誤ったヘアケアは頭皮環境を悪化させ、治療の妨げになる恐れがあります。焦らずに治療を継続し、正しく薄毛対策に取り組みましょう。

自己判断で服薬を中止しない

抜け毛が増えたことに不安を感じて、医師の指示なく自己判断で薬を飲むのをやめてはいけません。正常な状態に変化し始めたヘアサイクルが治療前の状態に逆戻りし、これまでの成果が無駄になるためです。

初期脱毛により「薄毛が進行するかも」と心配になりますが、内服を勝手にやめず、必ず医師に相談しましょう。

洗髪とドライヤー時は爪を立てない

髪を洗う際や乾かす際は、頭皮を傷つけないように気をつけましょう。初期脱毛の時期は軽度の摩擦でも抜け毛を助長するためです。

指の腹で洗い、すすぎ残しがないよう時間をかけて流します。爪を立ててこすったり、洗浄成分が残ったままにしたりすると、かゆみや赤みが出ることがあります。

飲酒や喫煙を控える

飲酒や喫煙はAGA治療の妨げになるため、極力控えた方が治療効果をより実感できる可能性が高まります。飲酒や喫煙が治療効果に及ぼす悪影響は以下のとおりです。

  • アルコール分解には髪の成長に必要な栄養素が消費される
  • タバコは血管を収縮させて頭皮への血流を悪化させる

増毛スプレーや帽子を活用する

どうしても髪のボリュームダウンが気になる場合は、増毛スプレーや帽子などで物理的に見た目をカバーしましょう。他人の目を気にして大きなストレスを抱えると、発毛にとって悪影響を及ぼしかねません

以下のようにシチュエーションによる使い分けがおすすめです。

  • 仕事中は頭皮に優しいタイプの増毛パウダー
  • 休日の外出時は通気性の良いキャップを被る

パウダーによる「毛穴の詰まり」と、帽子による「蒸れ」という異なるデメリットを分散させることで頭皮環境を守れます

写真で見た目の変化を記録する

「髪がスカスカになるのでは」という不安は、記憶だけで比べようとすると強くなります。写真に残しておけば、あとから同じ条件で見比べられます。

撮影の条件はそろえておきます。

  • 週に1回、同じ曜日に撮る
  • 同じ場所・同じ明るさで撮り、フラッシュは使わない
  • 頭頂部と生え際を、毎回同じ角度から撮る
  • 髪が乾いた状態で撮る(濡れていると地肌が透けて見える)

見比べるときは、1週間前ではなく1ヶ月前・2ヶ月前の写真と並べます。1週間では差がほとんど出ないため、少し減ったように見えただけで判断してしまいがちです。

診察のときは、撮りためた写真をそのまま見せてください。抜け毛がいつから増えたかというメモも添えれば、言葉で説明する手間が省けます。

医師へ相談した方がいい判断基準

初期脱毛は抜け毛が増える時期でもありますが、全ての抜け毛が正常な反応とは限りません。医師に相談した方が良いケースも存在します。

以下の3つの条件に当てはまる場合、医師への相談を検討しましょう。

医師へ相談した方がいい判断基準
  • 3ヶ月以上経っても初期脱毛が終わる兆候がない
  • 頭皮の赤み・激しいかゆみ・フケを伴う
  • 境界のはっきりした脱毛斑が見られる
初期脱毛で医師に相談したほうがよい3つの場面をまとめた図。抜け毛の増加が3ヶ月以上続く、頭皮の赤みやかゆみを伴う、局所的な脱毛斑がある

AGAの治療薬が合っていない、もしくは他の脱毛症や副作用を併発している可能性があります。

3ヶ月以上経っても初期脱毛が終わる兆候がない

抜け毛の増加が3ヶ月以上続く場合は医師に相談しましょう。初期脱毛は通常3ヶ月程度で落ち着き、徐々に産毛が生え始めます。

抜け毛の様子から薬が合っているかを判断する方法は、診療ガイドラインにも添付文書にも示されていません。内服薬の効果の判定には通常6ヶ月ほどの継続が必要とされており、続けるか変えるかは医師と相談して決めます

「そのうち治まるだろう」と放置せず、状況を医師へ伝えて指示を仰いでください。

頭皮の赤み・激しいかゆみ・フケを伴う

頭皮に強い赤み、激しいかゆみ、大量のフケがある場合は、薬の副作用や皮膚炎を疑います。ミノキシジル外用薬などは、溶剤によってかぶれ(接触皮膚炎)を起こすケースがあります

薬を塗った部分が赤く腫れたり、かきむしりたくなるほど痒い場合は、一旦使用を中止し炎症を抑える治療が必要です。初期脱毛の一時的な症状とは無関係のトラブルであるため、すぐに医師の診察を受けてください。

参考元:日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版』(ミノキシジル外用薬の副作用についての解説)

境界のはっきりした脱毛斑が見られる

AGAは生え際や頭頂部から少しずつ進みます。境界のはっきりした円形・類円形の脱毛斑がある場合は、「円形脱毛症」など別の病気が疑われます。帯のように抜ける型や、頭部全体が薄くなるびまん型もあるため、大きさや形だけでは判断できません。

ストレスや自己免疫疾患が原因となる円形脱毛症には、AGA薬ではなくステロイド治療などの別のアプローチが必要になります。

AGAとは症状も治療法も異なるため、自己判断せずに皮膚科を受診してください。

参考元:日本皮膚科学会『円形脱毛症診療ガイドライン2024』(ステロイド局所注射・ステロイド外用の推奨度)

AGA治療薬の服用で知っておくべき副作用のリスク

AGA治療薬には、初期脱毛とは別に副作用のリスクがあります。

AGA治療薬の服用で知っておくべき副作用のリスク
  • フィナステリドで報告されている性機能への影響
  • ミノキシジル内服に伴う動悸や多毛症の注意点
  • 初期脱毛は副作用ではない

副作用のリスクを正しく理解しておくと異常を感じた場合にすぐに対応できます。

フィナステリドで報告されている性機能への影響

フィナステリドやデュタステリドは、リビドー(性欲)減退や勃起機能不全などの性機能障害を引き起こす可能性があります。もともと前立腺の治療薬として開発された薬だからです。

男性ホルモンの働きを抑制する薬理作用があり、以下のような副作用が懸念されます。

スクロールできます
症状発生確率
リビドー(性欲)減退1~5%未満
勃起機能不全(ED)1%未満
射精障害1%未満
精液量減少1%未満
肝機能障害頻度不明

発生頻度は数%と低いもののゼロではないため、妊活中の男性などは事前に医師と十分に相談してください。

また、添付文書には、うつ病やうつ状態、その経験がある人は処方前に医師へ伝えるように、との注意書きがあります。

※上記はフィナステリド製剤(プロペシア錠)の添付文書に基づく頻度です。デュタステリド製剤(ザガーロカプセル)の副作用の頻度は別に定められているため、同じ数値としては扱えません。

参考元:プロペシア錠 添付文書(PMDA電子添文)(2023年8月改訂 第4版・副作用の頻度)
参考元:ザガーロカプセル 添付文書(PMDA電子添文)(2025年8月改訂 第2版・副作用の頻度)

ミノキシジル内服に伴う動悸や多毛症の注意点

ミノキシジル内服薬は、動悸や息切れ、全身の多毛症を引き起こすリスクがあります。元々は高血圧治療薬として開発された成分であり、心臓や血管への負担(循環器系への影響)が強いためです。

国内では未承認であり、2017年に発表された日本皮膚科学会のガイドラインでも、利益と危険性が十分に検証されていないとして推奨度D(行うべきではない)に分類されています。

処方を受ける場合は、リスクを踏まえて医師と慎重に検討することになります。

なお、ミノキシジル外用については、フィナステリドやデュタステリドと並んで推奨度A(行うよう強く勧める)に分類されています。ただし、発赤やかゆみ、フケなどの副作用を伴う場合があります。

参考元:日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版』(治療法ごとの推奨度一覧)

初期脱毛は副作用ではない

初期脱毛とこれまで解説した薬の副作用は性質が全く異なります。副作用は治療の目的とは別に起こる好ましくない症状で、初期脱毛は薬が作用する過程で起こる抜け毛の増加です。

性機能障害や動悸が出たときは、続けるかどうかを医師と相談します。初期脱毛は起こる人と起こらない人がいて、程度にも差があります。

AGAの初期脱毛がひどいときによくある質問

初期脱毛に関してよくある質問は以下のとおりです。

AGAの初期脱毛がひどいときによくある質問
  • 「やばい」と感じるほど抜けていても続けて大丈夫?
  • 初期脱毛でスカスカになることはある?
  • AGA治療で初期脱毛が起こらない人はいる?
  • 中断して再開するときにまた初期脱毛が起きる?

これから簡潔に解説します。

「やばい」と感じるほど抜けていても続けて大丈夫?

まず、自分の判断で薬をやめないでください。連絡する先は、薬を処方したクリニックです。内服を中止すると効果は消えるため、続けるかどうかは診察のうえで決めます。

内服薬の効果は通常6ヶ月ほど続けたうえで判断されます。ただし、抜け毛の増加が3ヶ月以上続く場合や、頭皮の赤み・脱毛斑がある場合は、その前でも受診してください。

2%または5%のミノキシジル外用薬を使った49名の24週分の診療記録をさかのぼって調べた研究では、抜け毛が増えた量と薄毛の型の分類(BASP分類)の改善との関連が2%・5%の両群でみられ、頭皮の拡大検査(トリコスコピー)の所見との相関は5%の群だけでした。内服薬では確かめられていません

初期脱毛でスカスカになることはある?

初期脱毛が原因で、極端に髪の毛がスカスカになってしまうことはほとんどありません。

確かに抜け毛の量が増えるため、一時的に「髪のボリュームが減った」「地肌が透けやすくなったかも」と不安に感じることはあります。しかし、初期脱毛で抜けるのは、AGAの影響ですでに成長が止まっていた一部の弱い髪の毛が大半を占めます

もともと薄毛が進行していた生え際や頭頂部などは、一時的に薄さが目立ちやすく感じるかもしれませんが、不安になって治療をやめてしまわないことが大切です。

定期的にスマホで写真を撮影し、見た目の変化を客観的に観察できると過度に不安にならずに初期脱毛の時期をやり過ごせます。

AGA治療で初期脱毛が起こらない人はいる?

初期脱毛の程度には個人差があり、全く気にならない人もいます。治療開始時のヘアサイクルの状態や薬への反応性により、抜け毛の目立ち方が大きく異なるからです。

また、フィナステリドはミノキシジルほど初期脱毛が目立ちにくいため、内服している薬によっても抜ける髪の毛の量は異なります

ちなみに「抜け毛が増えなかったから薬が効いていない」というわけではありません。初期脱毛の有無に関わらず、効果がわかるまでには6ヶ月ほど薬を飲み続ける必要があります。

中断して再開するときにまた初期脱毛が起きる?

AGA治療を一度中断してしまった人が治療を再開した場合も初期脱毛が起こる可能性があります。中断している間に薬の効果が切れ、ヘアサイクルが再びAGAの乱れた状態に戻ってしまうからです。

とはいえ、AGAによる薄毛の進行を抑えたいのであれば治療の再開をおすすめします。再開する際は、前回の継続を断念してしまった原因を分析した上で対策することが大切です。

クリニックを選ぶ基準
  • 費用が原因なら治療費が安いクリニック
  • 通院が面倒だったのならオンラインクリニック
  • 副作用が気になったのであれば医師のサポートが充実しているクリニック

上記のように自分に適したクリニックを見つけることが継続するために重要です。

まとめ|初期脱毛の多くは一時的な変化。やめる前に医師に相談しよう

AGA治療を始めた直後に抜け毛が増えること自体は、めずらしいことではありません。多くは、薬が作用する過程で起こる一時的な変化です。

初期脱毛の程度は個人差があり、中には抜け毛の増加をあまり感じない人もいます。ただし、抜け毛の増加が3ヶ月以上続く場合や、頭皮の赤み・脱毛斑を伴う場合は、初期脱毛では説明がつきにくい抜け毛の可能性があります

一番大切なのは、一時的な抜け毛に驚いて、自己判断で治療薬を飲むのをやめてしまわないことです。

どうしても抜け毛への不安が消えない場合や判断に迷う場合は、自己判断で治療を諦める前に早めに処方元のクリニックの医師へ相談しましょう。

※AGA治療は公的医療保険の対象外となる自由診療です。費用は全額自己負担で、クリニックごとに異なります。

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