歯の豆知識
肺炎予防と口腔ケア
肺炎予防には口腔ケアが大切と聞いたことはあるけれど、なぜ肺炎予防になるのか?また、口腔ケアとはなにをすればいいのか?と思ったことがあるのではないでしょうか。
なぜ口腔ケアは肺炎予防になるの?
まず、肺炎には「誤嚥性肺炎」というものがあります。唾液や食べ物を飲み込むときに、食道ではなく気管に入ってしまうことを誤嚥(ごえん)といいます。通常なら気管に食べ物などが入ってしまうと、むせることで気管から異物を出す反射が起こりますが、この反射が鈍ってしまうと異物や肺炎の原因となる肺炎球菌や口腔内の常在菌が肺に入ったままになってしまい、肺の中で炎症が起こることで肺炎を起こしてしまいます。
口腔内には約300種類の細菌が数千億個以上も存在しています。きちんと歯磨きをしなかったり、歯石がついているのをずっと放置して口腔内の状態が悪くなると、細菌の数が1兆個近くにまで増えてしまうと言われています。
歯垢と歯石の違いって?
【歯垢(プラーク)】
歯の表面に付着しているネバネバした汚れが歯垢(プラーク)と呼ばれるものです。歯垢の中には、1mgあたり約1~2億個の細菌が存在していると言われています。この歯垢は、食後およそ4~8時間ほどで作られます。粘着性が強く歯の表面にしっかりと付着しているのでうがいだけでは除去することが出来ない上に、放置してしまうと毎日の歯磨きでは落とせない歯石に変わってしまいます。
【歯石】
磨き残された歯垢が硬くなったものが歯石です。磨き残されて2日間程で歯石に変わってしまうと言われています。歯石に変わってしまうと歯ブラシでは除去することができないため、歯科医院で特別な器具を使って除去してもらう必要があります。また、歯石の表面はザラザラしているため、そのままにしていると歯石の上に歯垢が付着していってしまいます。
口腔ケアとは?何をすればいいの?
口腔ケアには2種類あります。
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セルフケア:自分自身で行うケア(毎日の歯磨き)
まず、一つ目の毎日行うセルフケアですが、ただ歯を磨くだけではなく歯垢の着きやすいところに気を付けて磨く必要があります。【歯と歯の間】【歯と歯茎の境目】【かみ合わせの面の溝】が磨きにくく、磨き残しの多い場所になっています。歯と歯の間は歯ブラシの毛先が入らないため、デンタルフロスや歯間ブラシを使用し、歯と歯茎の境目は歯ブラシを斜めに当てて、小刻みに磨くと歯垢除去できます。かみ合わせの面の溝は磨くのを忘れてしまうことがあるため、磨く順番を決めると磨き残さず行う事ができます。
2.プロフェッショナルケア:歯科医院で行うクリーニング(歯石除去など)
二つ目のプロフェッショナルケアですが、歯石や歯茎の中の汚れなど専用の器具を使用しないと除去できない汚れを歯科医院でクリーニングすることをいいます。
歯垢や歯石が付着していたりすることにより、自分では気が付かないうちに虫歯や歯周病になってしまうことがあります。虫歯や歯周病の早期発見、肺炎予防のためにも定期的にプロフェッショナルケアを受けることが大切です!ぜひ定期検診に来ていただき、私たちに歯の健康、身体の健康を守るお手伝いをさせて下さい!!
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