インプラント治療を調べはじめると、「ワンピース」「ツーピース」「チタン」「ジルコニア」「1回法」「2回法」といった耳慣れない言葉が次々と出てきます。同じ「インプラント」という呼び名でくくられていても、実際には構造・素材・埋入方法など複数の観点で種類が分かれており、その違いが治療の適応や仕上がり、費用を左右します。
とはいえ、患者さまがすべての専門用語を暗記する必要はありません。大切なのは、種類が「どの軸で分かれているのか」という分類の全体像をつかむことです。分類の骨格さえ理解できれば、歯科医院で治療説明を受けたときに「今の話はどの種類の話なのか」が把握でき、納得して治療方針を選べるようになります。
この記事では、戸田公園駅西口徒歩2分のだいご歯科 戸田公園おとなこども歯科・口腔外科・矯正歯科が、日本口腔インプラント学会専門医として2,000本以上の埋入経験を積み重ねてきた立場から、インプラントの種類を「構造」「素材」「形状・接続方式」「治療法」という4つの軸で整理してお伝えします。それぞれの違いが臨床でどう意味を持つのかまで踏み込みますので、種類選びの土台としてご活用ください。
インプラント治療を調べはじめると、「ワンピース」「ツーピース」「チタン」「ジルコニア」「1回法」「2回法」といった耳慣れない言葉が次々と出てきます。同じ「インプラント」という呼び名でくくられていても、実際には構造・素材・埋入方法など複数の観点で種類が分かれており、その違いが治療の適応や仕上がり、費用を左右します。
とはいえ、患者さまがすべての専門用語を暗記する必要はありません。大切なのは、種類が「どの軸で分かれているのか」という分類の全体像をつかむことです。分類の骨格さえ理解できれば、歯科医院で治療説明を受けたときに「今の話はどの種類の話なのか」が把握でき、納得して治療方針を選べるようになります。
この記事では、戸田公園駅西口徒歩2分のだいご歯科 戸田公園おとなこども歯科・口腔外科・矯正歯科が、日本口腔インプラント学会専門医として2,000本以上の埋入経験を積み重ねてきた立場から、インプラントの種類を「構造」「素材」「形状・接続方式」「治療法」という4つの軸で整理してお伝えします。それぞれの違いが臨床でどう意味を持つのかまで踏み込みますので、種類選びの土台としてご活用ください。
この記事の要点まとめ
- インプラントの種類は「構造」「素材」「形状・接続方式」「治療法」という4つの軸で整理でき、全体像をつかむと説明が理解しやすくなります
- インプラント体の素材はチタンが主流で、被せ物はジルコニアなど、土台と見える歯は別々に選べます
- 種類はカタログから選ぶものではなく、骨や歯ぐきの状態に応じた精密診断で適したものが決まります
目次
インプラントの種類は「4つの軸」で分かれている

最初に、全体像を押さえておきましょう。世の中で「インプラントの種類」として語られている内容は、実は次の4つの分類軸が入り混じっています。
1つ目が、パーツの組み立て方を指す「構造」の軸です。インプラントは複数の部品で構成されており、その分け方に種類があります。2つ目が、部品に使われる「素材」の軸です。人工歯根や被せ物に何を使うかで、見た目や体への相性が変わります。3つ目が、人工歯根そのものの「形状と接続方式」の軸です。ワンピースかツーピースか、という分類がここに含まれます。4つ目が、手術の進め方を指す「治療法」の軸です。1回法・2回法などの術式の違いがこれにあたります。
多くの解説ページでは、これらの軸が明確に区別されないまま並べられているため、読み手が混乱しがちです。逆に言えば、この4軸を頭の中で分けて整理できれば、どんな説明を受けても迷わなくなります。ここから順番に見ていきましょう。
インプラントは3つの部品でできている

インプラント治療でいう「インプラント」は、厳密には1本の部品ではありません。多くの場合、次の3つのパーツが組み合わさって、1本の人工の歯が成り立っています。
インプラント体(人工歯根)
顎の骨に直接埋め込まれる、歯の根に相当する部分です。フィクスチャーとも呼ばれます。ネジのような形状をしており、これが骨としっかり結合することで、噛む力を支える土台になります。インプラント治療の安定性を根本で支えているのは、このインプラント体と骨の結合です。
アバットメント(連結部分の土台)
インプラント体と、その上に載る人工歯をつなぐ中間の部品です。歯ぐきから頭を出す部分にあたり、被せ物を固定するための支台の役割を果たします。角度や高さを調整できるタイプもあり、歯ぐきのラインや噛み合わせに合わせて選ばれます。
上部構造(人工歯)
実際に見える歯の部分で、被せ物にあたります。セラミックやジルコニアなどで作られ、天然歯に近い色や形に仕上げられます。噛む機能と見た目の両方を担う、いわば「顔」の部分です。
この3部品構造を理解しておくと、後述する「ワンピース/ツーピース」の違いや、素材の話が格段にわかりやすくなります。というのも、種類の違いはこの「どの部品を」「どう作るか」という点に集約されるためです。
素材による分類。人工歯根と被せ物で使い分ける

次に、部品に使われる素材の軸です。素材は大きく分けて、人工歯根(インプラント体)の素材と、被せ物(上部構造)の素材の2系統で考えると整理しやすくなります。
インプラント体に使われる素材
インプラント体の素材として世界的に主流なのが「チタン」です。チタンには、骨と直接結合する「オッセオインテグレーション」という性質があり、金属アレルギーを起こしにくいことでも知られています。長期的な臨床データの蓄積も豊富で、多くの症例で第一選択となる素材です。純度の高い純チタンと、強度を高めたチタン合金があり、埋入部位や必要な強度に応じて使い分けられます1。
一方、近年は「ジルコニア」という白いセラミック系素材を使ったインプラント体も登場しています。金属を一切使いたくない方や、歯ぐきが薄く金属の色が透けやすい前歯部で選ばれることがあります。ただし、チタンに比べると臨床での使用実績はまだ限られており、適応できる医院や症例も絞られるのが現状です。
上部構造(被せ物)に使われる素材
被せ物の素材は、見た目と強度のバランスで選ばれます。代表的なのがジルコニアで、白く透明感があり、奥歯の強い力にも耐えられる強度を備えています。前歯部では、より自然な透明感を出すためにセラミックを組み合わせる方法もあるでしょう。奥歯で強度を最優先する場合や、費用を抑えたい場合には、金属を使った被せ物が選ばれることもあります。
ここで押さえておきたいのは、「インプラント体の素材」と「被せ物の素材」は別々に選べるという点です。たとえば、インプラント体はチタン、被せ物はジルコニア、という組み合わせがごく一般的です。素材の話が出てきたときは、それが土台の話なのか、見える歯の話なのかを区別すると、混乱しにくくなります。
形状・接続方式による分類

インプラントの種類として最もよく話題になるのが、この「ワンピースタイプ」と「ツーピースタイプ」の違いです。これは、インプラント体とアバットメントの関係、つまり接続方式による分類です。
ワンピースタイプ
インプラント体とアバットメントが一体化して、1つの部品になっているタイプです。構造がシンプルで、部品同士の接続部(すき間)がないため、細菌が入り込むリスクが少ないという利点があります。また、部品数が少ないぶん費用を抑えやすい傾向もあります。
一方で、埋入する角度や位置の自由度が低く、骨の状態や噛み合わせに合わせた微調整がしにくいという側面があります。そのため、適応できる症例はある程度限られます。
ツーピースタイプ
インプラント体とアバットメントが別々の部品になっていて、後から連結するタイプです。埋入後にアバットメントの角度や高さを選べるため、さまざまな骨の状態や噛み合わせに柔軟に対応できます。骨造成を伴う難しい症例や、審美性が求められる前歯部でも使いやすく、現在の日本では、このツーピースタイプが主流となっています。
デメリットを挙げるとすれば、部品の接続部が存在するぶん、構造がワンピースよりやや複雑になり、費用も上がりやすい点です。ただし、その柔軟性の高さから、多くのケースでツーピースが選ばれています。
なお、インプラント体の表面にも種類があります。表面に微細な凹凸をつける加工(サンドブラストや酸処理など)を施すことで、骨との結合がより早く、確実になるよう工夫されています。表面性状は各メーカーが研究を重ねている領域で、製品ごとの特徴が出る部分です。
インプラント体の種類や表面加工は、専門的で判断が難しい領域です。当院では、歯科用CTによる精密な診査のうえで、患者さまの骨の状態に適した種類を選定し、その理由もあわせてご説明しています。
治療法による分類

最後の軸が、手術の進め方による分類です。インプラント体を埋めてから被せ物を入れるまでの手順にも、いくつかの種類があります。
1回法と2回法
「1回法」は、インプラント体を埋入する手術を1回で終え、その後の二次手術を省略する方法です。インプラント体の頭を歯ぐきから出した状態で治癒を待つため、手術の回数が少なく、体への負担が軽くなります。ただし、骨の量と質が十分で、感染リスクが低いと判断できるケースに限られます。
「2回法」は、インプラント体を埋入した後にいったん歯ぐきを閉じ、骨と結合したら再び歯ぐきを開いてアバットメントを取り付ける方法です。手術は2回になりますが、歯ぐきの下で守られた状態で結合を待てるため感染に強く、骨造成を伴う難症例にも対応しやすいという特長があります。安全性を優先する観点から、日本ではこの2回法が広く採用されています1。
埋入のタイミングによる分類
抜歯からインプラント埋入までの時期にも種類があります。抜歯した穴が治るのを待ってから埋入する方法が一般的ですが、条件が整えば抜歯と同時に埋入する方法や、比較的早い段階で埋入する方法もあるでしょう。どれを選べるかは、骨の状態や感染の有無によって決まります。
これらの治療法は、どれが優れているという単純な話ではなく、患者さまの骨や歯ぐきの状態に応じて適切なものが変わります。治療法の選択は診断とセットで決まるものだと理解しておくとよいでしょう。
種類はどう選ばれるのか?「選ぶ」より「診断で決まる」
ここまで4つの軸で種類を見てきましたが、実際の治療では、患者さまがカタログから種類を選ぶというより、診断の結果として適した種類が絞り込まれていくのが実情です。
たとえば、骨の量が十分にあり感染リスクが低い奥歯であれば、ツーピースのチタン製インプラントを2回法で、といった標準的な組み合わせが選ばれやすくなります。前歯部で審美性を重視するなら、被せ物の素材や歯ぐきのラインまで含めた設計が必要になるでしょう。骨が薄ければ骨造成を前提とした術式が選ばれ、その場合はツーピース・2回法が適することが多くなります。
つまり、種類の違いは「どれが一番良いか」を競うものではなく、「その人のケースに最も合うのはどれか」という適合の問題です。だからこそ、種類の知識は、医院の説明を正しく理解し、提案された組み合わせに納得するための土台として役立ちます。
だいご歯科 戸田公園おとなこども歯科・口腔外科・矯正歯科では、歯科用CTとX-Guideによる精密な診査診断のうえで、患者さまの骨や噛み合わせの状態に合ったインプラントの種類と術式をご提案しています。「自分のケースではどの種類が向いているのか」といったご質問は、無料相談で具体的にお答えします。
よくある質問
Q. 種類によって費用はどのくらい変わりますか
A. インプラント治療は自由診療のため、使用するインプラント体のメーカーや被せ物の素材、術式によって費用は変動します。一般的にはインプラント1本あたり30万円から40万円程度が相場で、骨造成を伴う場合や被せ物の素材によって総額はさらに前後します。種類ごとの詳しい費用は、診断のうえで見積もりを確認するのが確実です。なお、インプラント治療は医療費控除の対象で2、1年間に支払った医療費が10万円を超える場合、確定申告で所得控除を受けられる可能性があります。詳しくは国税庁のホームページで確認してください。
Q. メーカーによって何が違うのですか
A. インプラントには複数のメーカーが存在し、それぞれインプラント体の形状や表面加工、接続部の設計に特徴があります。長期の臨床データが豊富で世界的にシェアの高いメーカーの製品は、部品の供給が安定しており、将来的なメンテナンスや修理の面でも安心感があるでしょう。医院がどのメーカーを採用しているか、その理由は何かを確認しておくと、種類選びの判断材料になります。
Q. ジルコニアインプラントは誰でも選べますか
A. 金属を使わないジルコニア製のインプラント体は、金属アレルギーが心配な方などに選ばれることがあります。ただし、チタンに比べて臨床での使用実績がまだ限られており、適応できる症例や対応している医院も絞られます。ご自身のケースで選択できるかどうかは、骨の状態も含めて診断が必要です。まずは相談の段階で希望を伝えてみるとよいでしょう。
Q. 種類は自分で指定できますか
A. 希望を伝えること自体は可能です。ただし、前述の通り、種類は骨や歯ぐきの状態に応じた適合の問題であり、希望した種類が必ずしもご自身のケースに適するとは限りません。大切なのは、なぜその種類が適しているのか(あるいは適さないのか)を担当医から説明してもらい、納得したうえで決めることです。誠実な医院であれば、種類ごとのメリットとデメリットを比較できる形で示してくれます。
戸田公園エリアでインプラント治療をご検討の方へ
インプラントの種類は、「構造」「素材」「形状・接続方式」「治療法」という4つの軸で整理できます。それぞれの違いは、どれが優れているかという優劣ではなく、患者さまお一人おひとりの骨や歯ぐきの状態に応じた適合の問題です。種類の全体像を理解しておくことで、歯科医院での説明が格段にわかりやすくなり、提案された治療方針に納得して臨めるようになります。
だいご歯科 戸田公園おとなこども歯科・口腔外科・矯正歯科では、日本口腔インプラント学会専門医・国際口腔インプラント学会認定医・ドイツ口腔インプラント学会認定医の資格を持つ村山院長が、初診から手術、メンテナンスまで一貫して担当いたします。歯科用CTとX-Guideによる精密な診査診断、2006年から積み重ねてきた2,000本以上の臨床経験を背景に、患者さまのケースに合ったインプラントの種類と治療計画をご提案します。
「自分のケースではどの種類が向いているのか」「チタンとジルコニアで迷っている」「メーカーによる違いを知りたい」といったご質問は、無料相談でじっくりとお答えします。戸田公園駅西口から徒歩2分、専用駐車場(3台分)もご用意していますので、お車でお越しの方もお気軽にご来院ください。
参考文献
1. 公益社団法人 日本口腔インプラント学会「口腔インプラント治療指針2024」 https://www.shika-implant.org/
2. 国税庁「医療費控除を受ける方へ」 https://www.nta.go.jp/
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